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1月30日(日曜日)

[呑み喰い]

味仙(なんばCITY)
  • 担仔麺

なんこめにある台湾ラーメンの味仙でお昼。4種類あるラーメンのうち2番目に辛くない担仔麺(タンツーメン)を。ここのラーメン、かなりクセのある味なので好き嫌いが別れると思うんですが、わたしはけっこう好きです。まァ、ここのいちばんの魅力は、1軒おいて隣にある行列のできる有名店のように寒いなか並ばなくても楽々入れるところだったりするねんけどね(笑)


[映画]

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん

なんばパークスシネマ(難波)

原作は超人気のラノベだそうですが、モチロン未読。監督も主演のふたりも知らないし、映画サイトの紹介文みたいなんだけ読んで、なんとなく面白そうやなって思って、それでも正直あんまり期待してなかったんやけどね。いやァ、思わぬヒロイモノでした。なんか、15年ぐらい前に『BeRLIN』とか『日本製少年』を観たときの感覚に似てるような。監督は瀬田なつき、1979年、大阪生まれ。ちょっと注目してみよう。……嘘だけど(笑)


[ライヴ]

良元優作 『へたくそな唄』発売記念ライブ

夢家Loop139(桃谷)

  • 良元優作(唄とギター)
  • 西條渉(ギター)
  • 中島直樹(ベース)
  • 小竹親(ドラム)

今年の初夢家は優作のレコ発ライヴ。ビールや食べもの買うのも大変なぐらい、超満員。レコーディング・メンバーでのライヴってこともあって、いつもと違った面も見れた(ような気がした)し、2時間ちょい、ええ感じのライヴやったわ。終演後は、あんまり人が多かったので、そそくさと夢家さんを出たのですが、桃谷の駅に着いてからカンジンのCD買うのん忘れてたことに気づきました(汗) 入場者特典の、CDに収録されなかった曲が入ったCDはしっかり貰ったんやけど(大汗) 優作くん、また今度、別のライヴんときに買うからカンニンな。

[呑み喰い]

夢家Loop139にて
  • コロッケサンド
  • オムそば
  • おにぎり

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1月29日(土曜日)

[お笑い]

ナイトヘッド

天満天神繁昌亭(南森町)

  • 猫魔寺(林家市楼
  • 花ねじ(笑福亭たま
  • バナナババロア(桂三歩)
  • ショート落語(たま)
  • 二人忠信(たま)
  • 三味線:吉川絹代/長嶺かほり

1月ももう終わるっちゅーのに、ようやく今年の初笑い。21時40分開演のレイトショー。2011年、最初に聴いたネタになった『猫魔寺』はタイトル聞いたことあったけど、実際に聴くのん初めて。市楼クンのお祖父さん(三代目染語楼)が作った噺なんやね。たまクンの『花ねじ』は聴くのん2度目。隣家の学者のイヤミったらしさが絶品で(こんなんやらしたら、たまクン最高)、めっちゃ笑わせてもらいました。たまクンのもう1本は『狐忠信』のパロディの『猫の忠信』の更にパロディ『二人忠信』。たまクンらしいシュールな噺ですが、完成型にはまだまだ遠いかなって感じ。

で、問題は三歩さん。この人の高座を観たことある人ならご存じかと思いますが、三歩さんには「バナナババロア」を題材にした早口言葉というテッパンのマクラネタがあるんですね。本来ならそこでドっと笑いをとってから本ネタに入るんですが、かなり酔うてはったみたいで、早口言葉が言えない。ってゆーか、早口言葉なのに喋るのんめっちゃ遅いし。ぜんぜん早口ちゃうし(笑) で、結果としてマクラが終わらない。しまいにゃソデのほう向いて「たまクン、どうしよう」。とうとう本ネタに入れないまま舞台をおりるって顛末。まァ、あんだけ酔うてたらアカンわな。ってゆーか、酔っ払ってること間違いないこんな時間に三歩さんをブッキングしたたまクンが悪いわな(爆) いやァ、なんか珍しいモン観させてもらいましたわ。

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1月23日(日曜日)

[映画]

人生万歳!

梅田ガーデンシネマ(西梅田)

ウディ・アレン、40本目の監督作品だそうです。ホントは昨年中に観ときたかったんやけど、遅れに遅れて、ようやく捕まえることができました。感想は、ひとこと、「ああ、観れてヨカッタ」。……あ、ひとことだけじゃナンなので、もうひとこと(笑) 「人生バンザイ!」。って、タイトルそのままやん(爆) とにかく、素晴らしすぎる映画ってことは、尺取り虫並みのわたしの頭脳でも理解できたのです。ああ、やっぱりもっと早く観とくべきだったわ。


ウッドストックがやってくる!

テアトル梅田(茶屋町)

アン・リーの新作がウッドストックに関する映画だってことを耳にしたのは、前作『ラスト、コーション』が公開されてた頃(2008年)のこっちゃさかい、もう3年も前のことになるのね。翌2009年には完成して、アメリカではウッドストック40周年に合わせて公開された映画が、2011年になってようやくニッポンでも封切り。なんでこんなに時間かかるかなァ。と、アン・リーのファンであるわたしは憤るわけです。あ、まさかハルイチ40周年に合わせたとか。……ってことは、無い無い(笑)

で、アン・リーとウッドストックの(わたしにしてみりゃ)夢のようなコラボがどうだったかというと、なんのこたない、家族の崩壊と再生を描くという、しかも主人公はゲイだという、どこを切ってもアン・リー印の映画なのでした。ようするに、昔からのアン・リー好きにはタマラン映画。何がタマランといって、主人公の両親! このふたりの言動・行動が最高級にタマランです。それと、終盤の、主人公がコンサートを観にいこうとしてヤスガー牧場までたどり着けないあたりの不条理な展開もええ感じ。あ、コンサートのライヴ・シーンはまったく映しだされないので(音は聴こえる)、音楽がお目当てでこの映画を観ようとしてる人はお気をつけあそばせ。

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1月22日(土曜日)

[ライヴ]

ひがよしひろ

ザ・ロック食堂(阿倍野)

仕事帰りにロック食堂へ。ひがさん観るのは2度目。と言っても、前回は2007年のロック食堂まつりで、しかもほんの数曲しか聴いてないので、ほとんど初めてみたいなもんかも。ひがさんといえば「酒呑み」ってイメージを持ってたんですが、間違ってました。「酒呑み」ではなく「大酒呑み」だったんですね(笑) そのうえ、めっちゃセクハラ親父だし(爆) 唄だけ聴いてると渋くてカッコええねんけどな。客に酒をせがむブルースでみんなに無視されつづける姿が微笑ましかったです(笑)

ひがよしひろの画像です。 ひがよしひろの画像です。

[呑み喰い]

ザ・ロック食堂にて
  • 1310スパゲティ

いわゆるカレースパゲティですが、中川イサトさんが絶賛したから、この名前になったそうな。なんて単純な(笑) もともとロック食堂のカレーはめっちゃ美味しいので、スパゲティにかけてもめっちゃ美味しいことに変わりはないのです。お薦め〜♪

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1月16日(日曜日)

[呑み喰い]

一心亭(難波)
  • Aランチ

OCATへ大阪樂団を聴きに向かう途中、久しぶりに一心亭でお昼。Aランチは八宝菜、焼豚、小エビの天麩羅、鶏の唐揚げにごはんとスープで890円。けっこうなボリュームでお腹パンパン。


[ライヴ]

大阪樂団 新春コンサート

OCAT・1Fマルチビジョン前(湊町)

OCATでの大阪樂団を観るのは2年ぶり。華の家ケイさんとは先週、ぶんちゃっ♪でバッタリお会いして新年のご挨拶をさせてもらってたんですが、唄を聴くのは今年モチロン初めて。ケイさんに、アコーディオン、クラリネット、トランペット、トロンボーン、チューバ、太鼓、指揮者(兼歌手)の8人編成で45分。ミニライヴとはいえジューブン楽しませてもらいました。

大阪樂団の画像です。 大阪樂団の画像です。


[お出かけ]

ギャグで駆け抜けた72年〜追悼 赤塚不二夫展

大丸 心斎橋店・北館14階イベントホール(心斎橋)

赤塚不二夫展にいってきたのだ。いってきたんでやんす。いってきたのココロ。……まァ、なんでもいいんですが、とにかく観てきたのです(笑) 展示のメインは年代順かつ作品別に並べられた大量の原画。個人的には、実験的手法といいながら好き放題やってた(ように見えた)『天才バカボン』と『レッツラ・ゴン』を平行して描いてた頃(70年代前半)のが好きでした。

他に、お定まりの子供の頃や若かりし頃の写真、歴代(?)奥さんやお子さんとの仲睦まじい写真、他人事とは思えない(汗)女装写真、いろんな人が「シェーッ!」してる写真とか(坂田明さん、脚の向きが逆なのがカワユス)。映像作品も含めて、なんやかんやで1時間半も居座ってしもたわ。それほどオモロかったのだ。オモロかったざんす。オモロかったのベシ。……って、もういいって?(笑)

[ライヴ]

丸岡マルコ淳二

Heaven HiLL(堂山)

夜はカウントダウン以来、久々にヘブンへ。マルコさんが昨年秋に作った『ありふれた日々』の発売記念ライヴです。そのアルバムから全曲と、他にひろっさんやひでまろさんのカヴァーも含め、約2時間。マルコさんだけのライヴを観るのってじつは初めてだったんですが、全編これマルコ! って感じで(どんな感じや?)、いやァ〜、ええ感じでしたわ。唄もギターも、それに気心しれたお客さんたちからの温かい声援(ってゆーか、野次?)も、全部ひっくるめて、ええ感じ。ええ夜になりました。

丸岡マルコ淳二の画像です。 丸岡マルコ淳二の画像です。 丸岡マルコ淳二の画像です。

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1月10日(月曜日)

[ライヴ]

高津宮とんど祭〜木村充揮の酔いどれライブ

高津宮(谷九)

高津さんのとんど祭に初参加。といっても境内へは登ってないので、「とんど」の「と」の字も拝んでませんが(笑) では、なにしにいったのかっちゅーと、木村はんのライヴ。めっちゃ寒い中、めっちゃ楽しそうに唄ってはりましたわ。

木村充揮の画像です。 木村充揮の画像です。


[呑み喰い]

ぶんちゃっ♪(難波)
  • 豚肉のプルコギ炒め
  • じゃこおろし
  • 玉子焼き

とんど祭のあと、お馴染みの面々と千日前までだらだら歩いて、ぶんちゃっ♪で一杯。……いや、4杯ぐらい呑んだのかな?(汗) 高津さんでも焼酎とかワインとかウィスキーとかガブガブ呑んでたので(ぜんぶ貰い物)、昼の日中からすっかりデキあがっちゃたのでした(滝汗)


[ライヴ]

中川五郎

ザ・ロック食堂(阿倍野)

で、すっかりデキあがった状態でロック食堂へ。中川五郎さんのライヴ。ホントはめっちゃ眠かったんやけど、ライヴが始まったら五郎さんのパワーに圧倒されて、いっぺんに目が醒めましたわ。イスに飛び乗り、テーブルに飛び乗り、カウンターに飛び乗り、大暴れ、五郎さん(笑) おそるべし61歳!

中川五郎の画像です。 中川五郎の画像です。 中川五郎の画像です。

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1月9日(日曜日)

[映画]

モンガに散る

シネマート心斎橋(アメリカ村)

今年に入って観た映画11本目にして初の新作。黒社会を舞台にした青春仁義なき戦い。三池崇史をサワヤカにしたような映画やなァ思いながら観てたんやけど、あとで調べたら監督のニウ・チェンザーって、三池さんの『極道黒社会 RAINY DOG』に出演歴のある役者さんやったんやね。ちょっとビックリ。


神代辰巳レトロスペクティブ

シネ・ヌーヴォ(九条)

神代特集、今日は2本だけ。『一条さゆり』と『ひらけ!チューリップ』のあいだに『特出し21人』が挟まってたんですが、昨日観たのでパス。あとから考えると、『特出し21人』を今日にまわしてたら『濡れた欲情』大会になってたんやなァ。

今回の神代特集は21日まで続きますが、わたしが観れるのはこれで打ち止め。神代さんの映画監督作品は全部で35作品あり、今回はその中から22本が上映され、そのうちわたしが観れたのは12本ってことになります。


一条さゆり 濡れた欲情

1972年、『濡れた唇』に続く神代さんのロマンポルノ2作目。共に公然猥褻罪で係争中だった日活と一条さゆりがタッグを組んでるだけあって、めっちゃアナーキーな映画です。タイトルロールに名前が挙がっているものの、主人公は一条さんではなく、一条さんに激しい敵愾心を燃やす若手ストリッパー。演じるのは伊佐山ひろ子さん。これが絶品。女の持つ、いやらしさ、かわいさ、せつなさ、そして、たくましさ。場面場面でコロコロ変わる彼女の表情が絶品なのです。

その伊佐山さんのテーマ曲といえるのが、高橋明がうなる河内音頭で(歌詞も高橋さん自身が書いてるらしいです)、そのうちの『ナカナカづくし』の一節を伊佐山さんが口ずさむところが、この映画でいちばん好きなシーンだったりします。大阪が舞台なので、「野田 天六」の案内板がめっちゃ印象に残る市電や、阪神野田駅、阪神百貨店の屋上遊園地、このあとに観る『濡れた欲情 ひらけ!チューリップ』や4日に観た『黒薔薇昇天』にも登場することになるオールナイトレストラン・シバタなどなど懐かしい風景もテンコモリです。

この映画、興収面でも大ヒットしましたが、キネ旬や映芸でベストテンに選出されるなど内容的にも高く評価されて、ここから神代さんの快進撃が始まることになります。高評価といえば、笠原和夫さんもこの映画をベタボメしてますね。笠原ヲタ及び『仁義なき戦い』フリークにはあまりにも有名な話なんですが、笠原さんが『仁義なき戦い』の脚本づくりに行き詰まって「あとがないんよ、あとが」と頭を抱えていたときに、その脱出口となるヒントを与えてくれたのが、この映画だったそうな。このへんの話、もっと知りたいって人は笠原さんの『映画はやくざなり』を読みましょう。


濡れた欲情 ひらけ!チューリップ

1975年のロマンポルノ。間寛平のアースマラソン日本帰還記念上映……ってわけではありません(笑) 『濡れた欲情』シリーズ第3弾ですが、今回はストリップじゃなくパチンコ屋が舞台(いちおう谷ナオミさんがストリッパー役で出てはいますが)。タイトルはモチロン、寛平ちゃんが唄ってヒットした『ひらけ!チューリップ』からで、寛平ちゃんもちょこっと出演してます。で、『ひらけ!チューリップ』の作者である山本正之が本編の音楽も担当していて、ヤマモト流の神代節を聴かせたりもしてます。

これも舞台は大阪で、開巻早々、パチンコ玉のような太陽を背にした大阪城の天守閣がドド〜ンと映り、そこへ「女なんてもんはとりあえず押し倒してしまえばええんや!」ってナレーション。これ、あとになって浜村純のセリフだったことがわかったときのオカシサといったら。あと、やたら劇画チックなクギ師(高橋明)とパチプロ(江角英明)など、神代作品の中でもコメディ度が高い映画になってます。大阪城の天守閣は何度も画面に映しだされ、他に、新世界あたりや天王寺動物園、おなじみのシバタなど、懐かしの大阪の風景アレコレ。川沿いのシーンは安治川あたりかな?

芹明香さんが神代作品では初のトップクレジットを果たした作品でもあるのですが、主人公はふたりの青年。かたや、腕のいいクギ師、そやけど童貞。かたや、腕の悪いパチプロ、けど女にモテモテ。このふたりのライバル&友情物語。最後にちょっとホロっとさせるあたりは松竹新喜劇のようでした。

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1月8日(土曜日)

[呑み喰い]

三佳屋(難波)
  • カレーうどん定食

めっちゃ久しぶりに三佳屋さんでお昼。カレーの辛さは「中辛」にしました。なぜかというと、最近、押井守の『立喰師列伝』を読みかえしてたので。わからない人のために説明すると、この小説には「中辛のサブ」なる人物が登場するのです(笑)


[映画]

神代辰巳レトロスペクティブ

シネ・ヌーヴォ(九条)

2日、4日につづいて神代辰巳に浸ってまいりました。今日は1本目が16時10分スタートなので、遅れることなく予定どおり4本とも観ることができ、初日から数えるとちょうど10本。今日の4本はいずれも初見はビデオで、劇場で観るのは初めてのんばっかりでした。


四畳半襖の裏張り

1973年のロマンポルノ。まごうことなき大傑作です。大正期の色街のお話なので、その手の「技」がいろいろ見られたり、花柳界の音曲がたっぷり聴けたりするだけでも楽しいんやけど、いくつかのエピソードが平行して語られるのに時間軸バッラバラという、めっちゃややこしいくせしてなんの違和感もなく観てられる構成が、なんちゅーか、スゴイです。

中心になるのは宮下順子さん扮する芸者と江角英明の旦那で、前半の一晩かけた初回の情交がフィックス長回しでねちっこく綴られ、これが圧巻。そこへ、年増芸者が半玉をしごく様子や、売れっ子芸者と同郷の兵隊さんの時間に追われまくりの切ない逢瀬、女のイくときの気持ちよさは首吊って逝く寸前の感覚に似てるらしいてなことを口走ったために実際に首を吊らなきゃならなくなった幇間の話、それに写真で語られる当時の世相(米騒動にシベリア出兵)などが時間を無視して挿入されます。

芸者役の宮下順子さん、絵沢萠子さん、丘奈保美さん、芹明香さん、旦那役の江角英明、兵隊役の粟津號に幇間役の山谷初男。役者さんたちの、ホンマに芸者や旦那にしか思えない演技を含め、今の日本の映画界じゃこんな映画、まァ作れんやろな。


赤線玉の井 ぬけられます

1974年のロマンポルノ。赤線街のパンパン宿を舞台に、何人もの女のエピソードを平行して描く『四畳半襖の裏張り』の昭和版ってな感じの作品。とは言っても、『四畳半襖の裏張り』が大正の花街の情緒たっぷりだったのに対して、こちらは売春防止法施行直前のパンパン宿の猥雑さテンコモリ。和風vs洋風みたいな(ちょっと違うか?)

今回、中心になるのは丘奈保美さん。1日に取った客の新記録に挑む女って設定で、その1日間が映画のベースになってます。そこへ他の女たちのエピソードが『四畳半襖の裏張り』同様、時間軸バッラバラで挟みこまれるんですが、それぞれテーマ曲があるのが面白い。いわゆるライトモチーフってやつね(これもちょっと違うか?)。パンパン稼業から足を洗ってお嫁にいったのにまた戻ってきてしまう女(芹明香さん)は『花嫁人形』を、ヒモであるヤクザと切れるに切れない日々を過ごしてる女(宮下順子さん)は『雪の渡り鳥』を、1日に取った客の記録保持者で首吊りが日課な女(中島葵さん)は『夜霧のブルース』を、それぞれ口ずさんでる。

あ、もうひとり女を忘れてた。それは女優さんが演じる女じゃなくて、滝田ゆう描くところのマンガの女。彼女にも『リンゴ追分』なんてテーマ曲がちゃんとあります。玉の井あたりで生まれ育った滝田ゆうさんは、この映画じゃ風俗考証としてもクレジットされてます。ああ、なんか『寺島町奇譚』を読みたくなってきたぞ。


濡れた欲情 特出し21人

1974年のロマンポルノ。神代辰巳の名を世に知らしめた『一条さゆり 濡れた欲情』につづくストリッパーもの第2弾。ロマンポルノ以前の神代さんのデビュー作『かぶりつき人生』を含めると3本目のストリップ映画ってことになります。製作順からいくと『四畳半襖の裏張り』の次の作品。お正月作品ってこともあってか、現役のストリッパーさんが大挙出演されていて、ショー場面はめっちゃ華やかで、流れる音楽がムード歌謡ありぃの民謡ありぃのラテン系のニギヤカなんありぃの、めっちゃ多彩。

ドラマ部分でも『怨み節』やら『ざんげの値打ちもない』やら『エレクトリックおばあちゃん』やら『網走番外地』やら『誰かが風の中で』やら、『一条さゆり 濡れた欲情』から流用した高橋明が唄う『河内音頭』やら、はては姫田真左久さんのギター弾き語りなんかも飛びだすという(それを見て芹明香さんが「さすが、元バンドマン」なんてセリフまであります)、この映画で使われた曲を集めてコンピ盤つくったらぜったい買うで! ってぐらいに魅力的な「音楽映画」でもあります。

主役のスケコマシ役が古川義範って人で(俳優座の出身らしい)、彼にコマされるのが片桐夕子さんに芹明香さん(終盤では吉野あいも)。それに、当時、はみだし劇場ってアングラ劇をやってた外波山文明が、映画に神代的なアクセントを付ける狂言回し的役割で出てます。


四畳半襖の裏張り しのび肌

これまた1974年のロマンポルノ。今日観た映画の公開日を調べてみたら、『四畳半襖の裏張り』が73年11月3日公開で、『濡れた欲情 特出し21人』が74年1月3日、で、この『四畳半襖の裏張り しのび肌』が2月16日。3ヶ月半で3本って! 『赤線玉の井 ぬけられます』は9月21日公開なので、ちょっと間が開いてるように思えるんですが、じつはその間に『鍵』(5月4日)、『青春の蹉跌』(6月29日)が挟まってるんですね。暮れも押し迫った12月28日に『宵待草』も公開されてるので、神代さん、74年だけで6本も映画を撮ってるってことになります。しかも、そのすべてが一定以上のレベルの作品ちゅーから、スゴイ!

さて、『四畳半襖の裏張り しのび肌』ですが、タイトルからもわかるように『四畳半襖の裏張り』の姉妹編です。冒頭で関東大震災が描かれ、その十数年後のお話がメインになるので、昭和10年代の前半ぐらいですか。劇中映画として昭和14年(1939年)公開の田坂具隆監督『土と兵隊』が出てくるし。余談ですが、劇中映画といえば神代さんは同じ年に作られた内田吐夢監督の『土』も使いたかったそうなんですが、内田家の了解が取れなかったので断念したそうです。そのかわり、同映画のポスターがやたらベタベタ貼られてるカットが出てきたりします。

ええっと、ようやくここから映画の感想です(汗) 今作は『四畳半襖の裏張り』と違って、時間軸バッラバラではありません。時間はフツーに(つまり過去から未来へ向かって)流れます。けど、登場人物が誰も彼もフツーじゃありません。主人公は10代半ばの少年なんですが、特にこいつがフツーじゃない。精通前から半玉を喰いまくり、下宿先の映画館主夫婦のふたりとも喰うは、母親が血の繋がりがないと知るやソッコーで喰うは、あげくにみんな孕ましてまうという、恐るべきガキなのです(あ、映画館主の夫の方は孕みません、念のため)。

主人公を演じたのは中澤洋って人で、ロマンポルノの主役にまさかホントの未成年は使えないでしょうから、そこそこの歳いった人だったと思うのですが、これがもうホンマのクソガキにしか見えん。このキャスティングだけでもこの映画、大成功といえるでしょう。モチロン、宮下順子さんや絵沢萠子さん、丘奈保美さん、芹明香さんといった他の出演者や、前作と同じように画面を彩る色街の「技」や音曲も楽しめます。それに、なんといっても、ロマンポルノ(ってゆーか、すべての性風俗)史上、最高の至言を生みだした映画でありますからね。

「男と女はアレしかないよ、バンザ〜イ」(by 芹明香)

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1月4日(火曜日)

[映画]

神代辰巳レトロスペクティブ

シネ・ヌーヴォ(九条)

正月休み最後の日はまたも神代三昧で。とか言いながら、やっぱり今日も家を出るのが遅れて3本観る予定の1本目『櫛の火』に間に合わなかったことはナ・イ・ショです(笑)


遠い明日

1979年の東宝映画。今回、初めて観ると思ってたんやけど、ラストのシークエンスにめっちゃデジャ・ヴ。もしかしたらテレビで観てるのかも。で、内容なんやけど、「あら、どうしましょ」って感じ(笑) 2日に観た『濡れた唇』んところで神代作品の重要モチーフとして、主人公のモノローグ、登場人物が口ずさむ唄、独特の空気感といったものを挙げましたが、この作品にはそれが無いのです。めっちゃ違和感。映画としてはそこそこ面白いのですが、べつに神代さんじゃなくってもええやん、みたいな。

それに加えてもうひとつ、他の神代作品と決定的に違うのが、ファム・ファタールが存在しないことです。この映画には絵沢萠子も桃井かおりも高橋洋子も中川梨絵もいません。出演してないってことではなく、そーゆー存在の女性キャラが存在しないってことね。いちおうヒロインはいしだあゆみさんってことになるのですが、なんか違うねんなァ。宮下順子さんも出てるけど、おっぱい要員だし。ああ、なに、この心のモヤモヤは(笑) しかたないので、これはすべて主演の三浦友和さんのせいってことにしときましょう。三浦さんといえば『姿三四郎』(77年)も岡本喜八作品としてはめっちゃ違和感ありまくりの映画になってたから、ま、ええやろ(爆)


黒薔薇昇天

1975年の日活ロマンポルノ。初見はビデオで、劇場で観るのは初めて。神代映画の中でいちばん好きな作品です。なにがいいと言って、まずはやっぱり主演の岸田森サマ! 「大島渚はんや今村昌平はん」を尊敬してるブルーフィルムの監督という、神代さん自身の分身のような役どころを嬉々として演じとります。岡本喜八さんや実相寺昭雄さんの作品、それに特撮モノでの名演(怪演?)が目立つ森サマですが、代表作を1本だけ選べと問われれば、わたしは文句なしにこの『黒薔薇昇天』を挙げるでしょう。

森サマが作るブルーフィルムのスタッフは、カメラマンが高橋明で照明が庄司三郎、それに役者が谷本一に芹明香さんという、ある意味、最強の布陣(笑) で、明香さんが妊娠したため、森サマが新たにスカウトする「新人女優」が谷ナオミさんなんですが、SMの女王のイメージはほとんどなく、ええしの奥様風の和服美人をコミカルに演じてます。おっとりした関西弁もステキ。

舞台が大阪なので、次々に出てくる懐かしい風景を眺めるだけでも楽しいです。まだ陸橋が架かってた頃の心斎橋に、その上から見えるパルコの看板、松坂屋の屋上遊園地の球形ゴンドラ、天王寺動物園、高島屋や南街会館。そして、『一条さゆり 濡れた欲情』や『濡れた欲情 ひらけ!チューリップ』でも出てくる阪急梅田駅南側にあったオールナイトレストラン・シバタ。そんな70年代の大阪の街並みにかぶさるのが、ダウンタウンブギウギバンドの『カッコマン・ブギ』、『知らず知らずのうちに』に奥村チヨさんの『終着駅』。もう、なにをとってもサイコーの映画ですわ。

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1月3日(月曜日)

[ライヴ]

新春!南吠える!!〜木村充揮

BIG CAT(アメリカ村)

今年の初ライヴ。去年はサボったので2年ぶりの「新春!南吠える!!」。例年だと1月3日は平成トリオってのがお決まりだったんですが、今年は木村さんにゲストが内田勘太郎。ま、ゲストといっても、最初から最後まで出ずっぱりなんですけど(笑) 勘太郎さん生で観るのん何年(何十年)ぶりやろ? 会場は超満員。お客さんの中には有山さんやゴローちゃん、それになんと三宅の伸ちゃんまでいたりして。音的にはちょっとスマートすぎる気がせんでもなかったけど、なんやかんや言いながらも憂歌団1/2、一番うしろの席でジックリ聴かせてもらいました。

[呑み喰い]

BIG CATにて
  • イカ焼き

今年最初の外食はイカ松のイカ焼き。久しぶりに食べたけど、やっぱり美味いわ。


[呑み喰い]

楽楽堂(西心斎橋)
  • 一杯呑み
えん(西心斎橋)
  • 一杯呑み

ライヴ後は恒例のハシゴ酒。と言っても、楽楽堂もえんもビッグキャット流れのお客さんで超満員だったので、どちらもビール一杯ずつでチャッチャと退散。去年までのように朝までコースにはなりませんでした。今年はなかなかカシコいみやこさんです(笑)

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1月2日(日曜日)

[映画]

神代辰巳レトロスペクティブ

シネ・ヌーヴォ(九条)

2011年の年明け早々、神代辰巳監督の特集上映が始まりました。じつはわたし、神代ファンだと公言しておきながら、映画館で観た作品ってほとんど無いんですね。特に70年代のロマンポルノの傑作群は年齢が届かず、ビデオ化されてから初見ってのがデフォなので、今回のこの企画、めっちゃ楽しみにしてたのでした。とか言いながら、ホントは今日は5本観るつもりが、寝すごしちゃって1本目の『かぶりつき人生』に間に合わなかったことはナイショです(汗)


濡れた唇

1972年の日活作品。神代さんの監督2作目にして、ロマンポルノとしては最初の作品になります。デビュー作『かぶりつき人生』(68年)からここまで4年もかかったのは、『かぶりつき人生』が興行的にコケたってこともあるんでしょうけど、日活自体の凋落→迷走にも原因があるようですね。神代さんさんはこの4年の間、主にテレビの仕事をされてたようで、『恐怖劇場アンバランス』の『死骸を呼ぶ女』もこの間に撮られてます。これは余談。

さて、この映画、初見はビデオで。劇場で観るのはモチロン初めて。劇中で繰り返される主人公の「腹でも切りますか」ってモノローグ。時にはBGMとして、時にはセリフの一部として登場人物が口ずさむ春歌(♪ひとりでするのを〜)。そして、それらを含む独特の空気感。と、その後の神代作品の最重要モチーフが既に出揃ってます。

モチーフといえば、もうひとつ大きな存在がやはりこの作品で登場してます。そう、絵沢萠子さんだ! 主人公の青年をいいように弄びながら、やがてズブズブと愛欲の罠に落ちこんでいく熟年コールガール(設定上は20代なかばぐらいなんだそうやけど、どう見ても熟年にしか見えんぞ)を見事に演じてます。年明け最初にこの映画を観て、今年のテーマが決まりました。「目指せ、萠子さん」です(笑)


青春の蹉跌

1974年、東宝(東京映画)とナベプロ(渡辺企画)の提携作品で、神代さん初の日活以外での映画監督作品ってことになります。初見はテレビ放映版で、劇場で観るのは初めて。石川達三が原作で萩原健一が主演って映画に神代さんが起用されたのは、『恋人たちは濡れた』を観てブっとんだショーケンが大プッシュしたからだとか。ショーケン、サスガというかスゴイというか。神代さんもそれに応えて(?)、好き放題してます。ショーケンと桃井かおりさんの濡れ場なんてロマンポルノんときよりヤらしいぐらいだし(笑)

この映画、ショーケンもいいけど、桃井さんもいいです。初登場シーンでは高校生って設定でホントにそうとしか見えないんですが、そこからだんだんと大人の女になっていくところがスゴイ。「目指せ、桃井さん」を今年のテーマにしようかとも思ったけど、これはとうてい無理なのでアキラメます(笑) あと、ワンシーンだけの出演ですが、芹明香さん! 歩行者天国で「100円ちょーだいなァ」とラリパッパする様は、とても演技とは思えません。ホントに演技じゃなかったんかもしんないけど(爆)

それにやっぱり音楽ですね。神代映画といえば、音楽(ってゆーか、音?)の使い方に「神代節」とも言うべき大きな特徴があるわけですが、この映画でも、繰り返し出てくるショーケンの鼻唄(♪エンヤートット)と、過激派くずれのアングラ歌手を演じた赤座美代子さんが唄う『プカプカ』に『ちっちゃな時から』あたりが神代節全開で、ファンからすればタマランもんがあります。その分、井上堯之さんのテーマ曲が割を喰ってる気もします。ええ曲やねんけど、思いだすのは「♪エンヤートット」の方やねんな、これが(笑)


アフリカの光

1975年、これも『青春の蹉跌』と同じく東宝とナベプロの提携作品。初見はこれまたテレビ放映版で、劇場では初めて。主演もショーケンですが、『青春の蹉跌』とはけっこう雰囲気が違います。あ、映画の持つ雰囲気のことじゃなくて、ショーケン自身の雰囲気のことね。人生の経験値は間違いなくこっち(アフリカの光)の主人公の方が積んでるだろうけど、あっち(青春の蹉跌)の主人公よりも精神的に幼くなってるっちゅーか、退行してるっちゅーか。早い話が「かわい〜」んですよ(笑)

この映画、前半はショーケンと田中邦衛のコンビがやたらドツキあったりジャレあったりで、神代さんも参加していた『傷だらけの天使』のオサムとアキラの関係を思いおこさせます。『傷だらけの天使』はあっちとこっちの間に放映されてたので、その影響もあるんやろなァ。先に書いたショーケンの雰囲気の変わりようも『青春の蹉跌』(74年)→『傷だらけの天使』(74年〜75年)→『アフリカの光』(75年)と並べてみると、なんとなくシックリいくような気がします。あくまでも「なんとなく」なんですけど(笑)

他の出演者では、桃井かおりさんがやっぱりいいです。今回は派手派手なお水な女。そんな桃井さんと対をなすような地味な少女役の高橋洋子さんもいいアクセントになってました。その高橋さんが母親(絵沢萠子さん!)の浮気現場を覗き見しながら唄う中条きよしの『嘘』、ショーケンが口ずさむ『憧れのハワイ航路』。音楽担当は『青春の蹉跌』に続いて井上堯之さんですが、日本民謡にレゲエをブレンドしたような曲調がこの映画の画質に合ってましたね。


恋人たちは濡れた

1973年のロマンポルノ。初見はビデオで、劇場で観るのはこれも初めて。主演の大江徹さんが若い頃の大塚まさじさんに思えてしかたありませんでした(笑) ギターを弾くシーンなんかナオサラ。あ、ギターといえば、この映画の音楽も大江さんが手がけてはります。ときおり流れるギターの独奏曲が『竜馬暗殺』(音楽担当は松村禎三さん)っぽいなァって思ってたんですが、ネットで調べてみたら、この映画の方が『竜馬暗殺』(74年)より先に作られてるのね。

大江さんは俳優小劇場養成所出身だそうで(こちらもネットで調べました)、『濡れた唇』の粟津號さんなど、初期のロマンポルノにはここの関係者が数多く出演してます。絵沢萠子さんもここの出身で、この映画では大江さんが働く映画館の館主夫人役で出演されてます。これがまァ、なんとも言えんぐらい、ええのよ。映画館のテケツでネコ抱いてる佇まい、おっとりした有閑マダム風の喋り方。『濡れた唇』んときとはまた違った熟女の魅力プンプンで、やっぱり今年のテーマは「目指せ、萠子さん」なのだと再確認しました(笑)

そして、中川梨絵! これがまァ、とにかくカッコいいのよ。草むらでの青カンも、浜辺でウマトビしながらのストリップも、喫茶店の前でブラブラしてるだけでも、とにかくカッコよすぎ。ドテラみたいなカーディガンがこんなに似合う人って、そうはおらんじゃろ。「目指せ、中川さん」を今年のテーマに(以下、略) あ、そういや、先に音楽が『竜馬暗殺』っぽいって書いたけど、これって中川梨絵さんからの連想かもしんない、と今さらながら気がつきましたわ。


余談ですが、後日、いまおかしんじさんのブログに「大阪でアフリカの光を見た。ええ映画や。」って記述があるのを見つけました。もしかして同じ回に観てたんかも。そういえば、初めて観たいまおかさんの映画『痴漢電車・弁天のお尻』で、主人公の鈴木卓爾が冒頭、「♪スチャラカチャンチャン」って口ずさむところはモロ神代節でしたね。

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1月1日(土曜日)

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