7月26日(日曜日)
[映画]
映画のアルチザン・岡本喜八
シネ・ヌーヴォ(九条)
岡本喜八監督の劇場用映画全39作を一挙上映する大回顧展が昨日から始まってます。喜八さんの特集上映は15年ほど前、今は無き上六のシネマテークでありましたが、確かその時はヒマもお金もなく5本ぐらいしか観られなかった記憶が。ヒマもお金もないのは今も変わりませんが、さて今回は何本観られるかな?
で、今日観たのは、北支戦線を舞台に、5分に1回ぐらい白い歯みせてニカっと笑う佐藤允が主演のこの3本。
独立愚連隊
言わずと知れた喜八さんの出世作。この映画を初めて観たのは、梅田の三番街シネマ(この劇場も、今は無き、です)の何周年か記念の特別オールナイト企画んとき。20年以上前になるんかな。そん次が上に書いたシネマテークんとき。その後、ビデオやDVDでは観てたけど、映画館で観るのは久しぶりなのでした。
佐藤允が、東宝スコープの横長スクリーン一杯に寝ころがってる冒頭から、馬にまたがり駆け去っていくラストまで、小気味いいショットの連続。いやァ、痺れるなァ。次から次へと出てくる、一癖も二癖もあるどころか十癖百癖クラスの登場人物たち。痺れる、痺れる。
もちろん「戦争映画」であり「反戦映画」なんだから、痺れるだけでなく、あれこれ考えさせられる映画でもあります。それも、戦争の悲惨さを、ドロドロ重くっていうんじゃなく、カラっとした明るさ軽さの積み重ねで描くので、カウンターが効いて「いつもより余計に考えちゃってます」状態になるんですね。戦争を体験した人たちの手による戦争映画がもう作られなくなった今こそ、もっともっと、どんどん観てもらいたい映画だと思います。
独立愚連隊西へ
これもシネマテークで観て以来、15年ぶり2度目の銀幕鑑賞。タイトルに『独立愚連隊』って付いてるものの、ストーリー上は前作となんの関係もありません。今作では佐藤允とともに加山雄三がダブル主役で、やっぱりこの人も5分に1回ぐらいニカっと笑うので、合わせると2分半に1回ぐらいの割合で画面がニカっとしてたことになりますね(笑)
前作の愚連隊は最前線の守備隊って設定だったので終盤までひとところを動きませんでしたが、こっちの愚連隊はあちこちたらい回しにされてる部隊なので、最初から最後まで歩きまわり、走りまわり、逃げまわります。だもんで「軽快さ」って部分では前作を更に上まわってます。
また、主要登場人物のほとんどが死んじゃった前作とはうってかわって、この映画ではビックリするほど人が死にません。なにしろ、愚連隊と八路軍(隊長役のフランキー堺がサイコー!)が鉢合わせしても双方ともに戦意これっぽっちもないってステキすぎる展開。けど、その中にあって、いちばん死んでほしくない人たちがめっちゃ残酷に殺されちゃったりするので「きつさ」でも前作を上まわってたりするんですね。そーゆー意味では前作よりストレートに感情を突いてくる映画だともいえるでしょう。
どぶ鼠作戦
これは映画館で観るのん初めてでした。特務隊の隊長が、軍法会議に送られるのを待ってる落ちこぼれ兵(でも、くせ者ぞろい)たちと中国人に変装し、ゲリラに攫われた参謀を救いにいくって内容で、この設定はのちに喜八さんが手がけるテレビ・シリーズ『遊撃戦』に繋がります。
今回は少人数のパーティーゆえ(全部で5人)、『独立愚連隊』、『独立愚連隊西へ』に比べて更に軽快さは増してるんですが、しかし、映画全体の空気は逆にやや重めで、ちょいハードです。これは、主人公の名を騙った中国人に強姦される中国娘や、生涯最高の日であるはずの婚礼の日に空爆されて吹き飛ばされる花嫁など、前2作にはなかった戦争に踏みつぶされる庶民の生活がところどころに挟みこまれているからでしょう。
どんな大義名分があろうと、いつもひどい目に遭うのは庶民なのです。中国人にしろ日本人にしろ。このテーマは『遊撃戦』でもっと深く詳細に描かれることになり、やがて『肉弾』に結実することになるんですが、そのへんの話はまた別の機会に。
[ライヴ]
天国唄あしび BIG4
Heaven HiLL(堂山)
今月の唄あしびは50代のオジサンふたりに30代の若者ひとり、それに20歳になったばかりのめっちゃ若者ひとりって組み合わせ。そのめっちゃ若者の影響で、若いお客さんが多く、いつもの天国とは違った雰囲気のなか始まった唄あしびでしたが、中身といえば、笑いあり、涙あり、深く考えさせられることもあり、いつものように色んな想いが駆けめぐった唄あしびなのでした。
7月12日(日曜日)
[映画]
劔岳 点の記
梅田ブルク7(梅田)
“あの”木村大作さんの初監督作品。内容的には「ま、こんなもんか」の域を出ないと思いますが、CGなどに頼らないホンモノの「画」には圧倒されます。これは絶対に銀幕の大画面で観るべき。DVDやBDで観たって感動度は薄れること間違いないです。あ、でも、木村さんのコメンタリーは聞きたいからDVD出たら買っちゃうかも(笑)
[ライヴ]
ぐぶつ
Heaven HiLL(堂山)
昨年9月以来のぐぶつ軽量ユニットによる天国ライヴ。曲の合間に、昔ひろっさんのバックをやってた頃の話なんかも。ひろっさんにはよく怒られたそうです(笑) アンコールでは前回同様、観にきてた李知承さんが飛び入り。そして、ひろっさんも引っぱり出されて『へろへろ』。お得すぎるライヴでした。
7月5日(日曜日)
[映画]
それでも恋するバルセロナ
なんばパークスシネマ(難波)
原題は『Vicky Cristina Barcelona』。主人公の女の子ふたりの名前と舞台になる地名を並べただけの、ウディ・アレンらしいめっちゃシンプルなタイトルなんですが…… どこをどうひねればこんなスイーツ(笑)な邦題になるのか(爆)
内容はってェと、まァ他愛もないダラダラしたお話なんですが、ナレーションが効いてるので最後まで飽きることなくオモシロク観れました。このあたりサスガですなァ。そのナレーションやけど、日本語版ではぜひ矢島正明氏でお願いしたいです。なんか別の映画になっちゃうような気もするけど(笑)
[呑み喰い]
たよし(千日前)
- 日替わり定食(おろしハンバーグ)
今日のお昼は、大久保怜先生の「♪た〜んた〜んた〜ぁよぉしぃいくよした〜よ〜し〜」でお馴染みの……って、若い人は知らんか(汗) まァ、とにかく、たよしでお昼したんですわ。……って、前にもまったく同じこと書いたような気がするんやけど、気にしない、気にしない(笑)
[ライヴ]
呆平/アキドリ/西村勇気
かつおの遊び場(道頓堀)
お昼4時前からスタートなので夜のライヴに間に合うし、その夜のライヴへの道すがらでもあるし(距離うんぬんは置いといて)、なにより久しぶりに呆平が揃って唄うってことなので、かつおの遊び場へお邪魔してきたのでした。こちらは初めてだったのですが、ドリンク・フードがほとんど390円とリーズナブルなところがヨロシイです。ライヴの方も、初見の2組を含め、みんな元気ハツラツな感じでたいへんヨロシかったです。
[ライヴ]
秋本節〜西岡恭蔵を歌う
Heaven HiLL(堂山)
夜はヘブンで秋本節さんのライヴ。今夜はオリジナルはいっさい唄わず、西岡恭蔵さんの曲ばかり20曲以上も。秋本さんは毎年1月にヘブンでライヴをやってるんやけど、今年1月のライヴんときに、ひろっさんが「一度、ゾウさんの唄だけでライヴやってほしいなァ」なんてリクエストしたのが実現したわけです。涙あり、笑いあり、お客として来てはったリキューさんのライヴ・ペインティングもあったりして、いい感じに3時間ちかく過ごさせてもらいました。
- サーカスにはピエロが
- アフリカの月
- 海ほうずき吹き
- 今日はまるで日曜日
- ろっかばいまいべいびぃ
- Banana Sprit
- さらばJamaica
- La-Cana
- Glory Hallelujaj
- I Wish
- 想い出のサンフランシスコ
- パラダイス・カフェ
- 自転車にのって(+リキュー)
- MISSISSIPPI RIVER
- 永遠のDance Music
- Heart To Heart(+リキュー)
- 月の祭り
- 我が心のヤスガ−ズ・ファ−ム
- GYPSY SONG
- プカプカ