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みやこの春一番2004〜ハッピネス篇

さあ、春一番。今日(3日)と明後日(5日)は朝から晩まで服部緑地で根を張るぜ! と意気込んでたんですが…… いきなり寝すごしてやんの(笑) 11時開演やのに目が覚めたんが10時前。それも、オカンが台所でバタバタやってる物音で目覚めたわけで、オカンが来てなかったらもっと寝てたかも。持つべきモノは母親ですな(しみじみ) 「ごはんは?」と聞くオカンに「急いでるから、いらん」。そしたらオカン、わたしが顔洗ったりしてる間におにぎり用意してくれてました。いや、持つべきモノは母親ですわ(更にしみじみ)

10時過ぎに家を出て、途中、メイクやら着替えやらで手間取ったりもして、北大阪急行緑地公園駅に着いたんが12時過ぎ。会場までの遊歩道をテクテク歩いてると、お、聞こえてきた聴こえてきた、ドラム、ベース、キーボードにギターの音色。えっ、この曲って…… ラリーパパ&カーネギーママじゃないですか。何を隠そう(って、隠す理由もないんですが)、今日いちばん観たいと思ってたのが、このバンドなんですよ。ところが、大慌てで会場の野外音楽堂に入ると、もう既にラストの曲紹介なんかやってるし(とほほ……) ちょっと落ち込みかけたわたしを救ってくれたのは、その最後の曲、伊藤銀次さんが加わっての『オールド・ディキシー・ダウン』。1曲しか聴けなかったんじゃなく、1曲でも聴くことができたんやから、わたしとしちゃ上出来やって。これから何時間も素敵な音楽に浸れるわけやしね。そして、わたしを完全に立ち直らせてくれたのが、オカンが作ってくれたおにぎり。いやはや、持つべきモノは母親ですわ(最高にしみじみ)

わたしの春一番初体験は1977年の天王寺野音。花も恥じらう(おい!)高校1年、バリバリのフォーク少女(おい!)を気取ってた頃でした。とは言うものの、自由に使えるお金なんかタカが知れてた頃のことですから、ライヴなんかそうそう観ることなどできるハズもなく、出てくるミュージシャンのほとんどは初めて見る人ばかり。高田渡や斎藤哲夫が目の前で動いてるってだけで感動したり、連れて行ってくれた軽音の先輩が語るウンチクに「へぇ〜」を連発したり…… しかし、時が経つというのは恐ろしいモノです。そんなウブな小娘(おい!)も、3年続けて野音に出かけ、その合間に『ぷがじゃ』でチェックしたライヴに(ぼちぼちやけど)通ったりするうち、ステージに向かって野次を飛ばしたり、年季の入った親父ファンにいっぱしの口を利いたりするようなロック少女(おい!)へと成長したりするんですね、これが。

春一番は1979年を最後に打ちきられましたが、16年後の1995年、大阪城で復活しました。さらにその翌年からは服部緑地に場所を移して現在に至ってるわけですが、じつはこの服部緑地での春一番は初めての参加なんですよ、今回が(それどころか、服部緑地に来ること自体、小学校の遠足以来やったりします)。なんか毎年、行くぞ行くぞと思いながら、仕事が入ってたり、体調悪かったり。去年なんか仕事も休みで体調も悪くなかったのに、毎日目覚めるのが夕方とかで結局よう行かんかったし(笑) 今年も先に書いたように寝すごしてしまう寸前やったんですけどね(汗)

今年は95年に復活してからちょうど10回目、天王寺から数えると19回目。阿部さんが、なんか今年で最後みたいなこと言うてはったし、5日の帰りがけ、風太さんに「来年もやるんでしょ?」って尋ねても、笑ってるだけで「やる!」って返事はいただけなかったし、ちょっと不安な気も。でも、来年も(ってゆーか、来年以降も)きっとやってくれると信じてますよ、わたしは。

さて、思い出話はこれぐらいにして(笑) ラリーパパ&カーネギーママに続いて、韓国民謡にブルースやレゲエをシャッフルしたお祭りバンド波人(PADO)が登場。波人を率いる朴保さんは映画『夜を賭ける』の音楽を担当されてた人ですね。

ここでちょっとタバコを買いに会場の外へ出たんですが、これが”ちょっと”じゃすまなかったり(笑) いちおう、スタッフの女の子にタバコを売ってる場所を聞いてから会場を離れたんですが、ほら、公園ってけっこう地形が入り組んでるじゃないですか。でもって、緑地公園で迷子になるみやこちゃん(爆) 遊びに来てた人や屋台のおじさんなどに道を尋ねつつ(ついでに屋台でたこ焼きも買ったりして ^^;)、どーにかこーにかタバコを置いてるレストハウスを発見。レストハウス前の芝生に座って一服やりながら(ついでにたこ焼きも食べたりして ^^;)フト見ると、野外音楽堂がすぐそこに見えるじゃあ〜りませんか。なんか、思いっきり遠回りしてたようです、わたしったら。それが証拠に、レストハウスにたどり着くまで10分以上かかったのに、帰りは3分ほどで会場へ着いちゃったじゃないですか(苦笑) おかげで、しょうじ&とはほとんど見れず。ちょっと残念ナリ。

戻ってきてからは客席からステージ前に移って、ビール片手に音楽三昧。李知承さんとゲーリー片石さんのユニット。

ちょっと吉田美奈子チックな東川亜希子ちゃん。

そして、春一番のアイドル(?)ちっちゃいおっちゃん(宮里ひろし)が登場。ホンマこの人、みんなに愛されてるねんなァ。なんか”幸せ感じちゃう度”は、わたしが観た2日間の中で最高やったよーな気がします。

幸せといえば、次に出てきたながいようさんも、なんかええ表情してはったなァ。ステージ上でもそうやったけど、5日に後ろの芝生席でくつろいでおられるお姿もすごく楽しそうでした。

春一番の最大の楽しみは、とにかくいろんなミュージシャンをまとめて観ることができることでしょう。ミュージシャンの中には「この人、観たかったねん」って前から思ってた人もいれば、ここで初めて知った人もいます。最近の音楽事情に疎く、ライヴに出かける時間もそうそう取れない勤め人には、こーゆーコンサートはありがたいものです。次に出てきた、藤島晃一さんも、見るのはモチロン、名前も初めて聞いた人でして。フィドルのお姉さんがサポートに付いてるせいか、ちょっとジプシー音楽っぽくも思えるブルースを演られる、めっちゃコワモテするおっちゃんでした。

コワモテといえば、次の天西 BLUES LINEも負けてません(笑) ベースの天野SHOさんとギターの西野やすしさんのユニットですが、今回はドラムスに小林健治さんを加えたトリオ編成。西野さんは客席にいるところもちょくちょくお見かけしたんですが、やっぱりコワモテすぎるので、さすがのわたしも遠くから熱い視線を投げかけるのが精一杯でした(爆)

続いてステージに上がったのは、ハンセン病療養所”長島愛生園”の音楽好きが集まったキムジナー全員集合。ピアノも歌も詰まり詰まりやけど一所懸命に『熱き心に』を歌う男の子も、歌詞カードを落としては拾いながら『江州音頭』を唸るおじさんも、かっこよかった。身体に障害を抱えていても明るく前向きに生きている人はホンマかっこいいと思うし、同じように障害を持つ身であるわたしにとって、すっごい励みになります。わたしも彼らのように楽しく生きていこうと思いました。えっ、今でもジューブン好き勝手に生きてるやろって? あ、そう言われたら、そうでんな(爆)

んで、ここから三線弾きの方々が登場。まずは、在阪琉球系二世の(太田子改め)北川子さん(「キタガワ・チカ」さんと読みます)。それから、玉城利則さんと栄篤志さんがそれぞれソロでやった後、おふたりのユニット、夕日の三線マン。最後は北川子さんが加わり、素敵なオキナワン三線ワールドを堪能させていただきました。フォーク、ロック、ブルース、ジャズ、レゲエ、沖縄民謡、韓国民謡、近州音頭に小林旭まで、なんでもありのゴッタ煮状態。そう、これが春一番なんですよ。

しっとりした沖縄民謡の後は、いとうたかおさん。わたしがフォーク少女(おい!)だった頃の憧れの人です。この人の声はわたしのキーにバッチグー(死語)なので、よくコピーしてました。何を隠そう(って、思いっきり隠しておきたいことなんですが)、高校生の頃に地元の音楽フェスティバルに出て、初めて大勢の人の前で歌ったのが、いとうさんの『いきたいところがあるんだ』って曲だったりするんですのよ。きゃ〜、恥ずかしい…… いとうさんを生で見るのは天王寺の春一番以来でしたが、そんなわけで、もう感無量。新しめの曲中心でしたが、2曲目からサポートに付いたタコ長田さんと一緒に演った『戦争の親玉』は身体が震えるほど凄かったです。

で、凄かったといえば、やっぱりこの軍団。トレスアミーゴス石田長生清水興! そして中村岳!! いきなり『Happiness』で、アリーナ総立ち状態のお祭り騒ぎ。かと思うと一転して、空の上の恭蔵さん&KUROちゃんを偲んで『アフリカの月』『イマジン』で何気に反戦を語り、最後は『IKO IKO』でホットに締める。笑わせ上手の泣かせ上手、エンターテインメンターって言うよりは、根っからのお祭り兄ちゃんやね、石やんって。さすがは八尾出身だけのことはありまんな(なんのこっちゃ) わたしが観た2日間の中では、このトレスアミーゴスのセットがいちばん楽しかったです。

次に、NOTALIN'Sがステージに。外国人のカメラマンの方がステージ前に張りついてましたが、遠藤ミチロウさんを追いかけておられる方なんでしょうかね。チェロのエンドピンにサンダーを当てて火花を散らすパフォーマンスを見れたんが嬉しかったです(笑)

その次がDEEP COUNT。トランペット&ヴォーカル(ってゆーか、語り?)の桑原延享さんは十代の頃、大駱駝艦に在籍していたそうな。

ぼちぼち陽も沈みかけようかって頃、坂田明さんが登場。白井良明さん、バカボン鈴木さん、鶴谷智生さんって凄い面子を引き連れての一大パフォーマンス。坂田さんの雄叫びに熱狂のルツボと化した服部緑地野外音楽堂。この人も生で見るのは十数年ぶりやけど、相も変わらずパワフルやわ。ステージ前はダンス会場と化し、わたしもどこかのおじさんに誘われ、何十年かぶりで身体を揺らせました。

坂田さんの演奏の間に陽は完全に暮れきって、ここで大塚まさじさん。「久しぶりに大阪へ帰ってきました。仲良うしてな」と昔と変わらぬ口調で挨拶するまさじさん、めっちゃかわいい♪ バックを勤めるのは、島田和夫さん(ドラム)、タコ長田さん(ギター)に大庭珍太さん(ベース)って面々。♪しょうべんくさい〜『天王寺想い出通り』を歌い始めたときには、思わず涙が出そうになりました。そこはグっとガマンのみやこちゃんだったのですが、まさじさんったら、最後に『男らしいってわかるかい』を演るんですもの(坂田さんとHonziも参加)。これで泣かずにおらりょうか。♪あっさっひは〜もう昇るよ〜 と、一緒に歌いながら涙がボロボロ。ライヴで泣いたのんって、何年ぶりやろ?

まさじさんのセットが終わってから、いったんステージ前を離れ、トイレ休憩。こーゆー場では女子トイレは長蛇の列と相場が決まってますが、わたしゃ男子トイレを使えるので、こーゆーとき、フェイク女って楽でええんですわ。トイレでわたしに遭遇した殿方はさぞ驚かれたことでしょうが(笑) トイレに立ったのは、用足しもさることながら、涙でボロボロになったメイクをなんとかしたかったこともあったりします。男やったらこんなことまったく関係ないことやし、純女さんでもそれほど気にしたりしないんでしょうけど…… こーゆーとき、フェイク女ってめんどくさいんですわ(苦笑) そんなわけで、河内ロッカーズの元気な音を聴きながら、せっせとお直しに励むみやこちゃんなのでした。

トイレから戻ると、KAJAさんのセットが始まってましたが、ステージ前は人で溢れかえってて、演奏途中で人を掻き分け掻き分けさっきまで陣取ってた場所まで戻るのもアレなんで、客席から観ることに。KAJA & Jammin'は何度か観たことあるんですが、KAJAさん単体で観るのは初めてやったりして。あ、単体と言っても、ここでもHonziがサポートに付いてたんですが。

で、人の波を掻き分け掻き分けステージ前の定位置に戻ったところで、有山じゅんじさん。この人も変わりまへんなァ、風貌も歌声も。そんな有山さんの心地よい歌とギターにたゆたいながら、ふと横を見ると、なんと3人ぐらい向こうに石やんが座ってはる! 有山さんも「前に石田くんが居るからやりにくいわ」と苦笑いなさってました。そんな石やんも含めた会場のみんなで、

♪ありやまのウーッ! ありやまのイェーッ!

と、『ありやまな夜だ』の大合唱。こんな歌を作ってしまうのも凄いけど、それを温かく受け容れてもらえるのが有山さんのホントに凄いところなんだと思います。

今日は春一番史上最多の28組ものミュージシャンが出演ってことで、もう次から次へといろんな人がステージへ。そんな中、スタッフの方々によるセット替えの手際の良さには感心しきり。阿部さんが次の出演者を紹介する僅かな時間(長くても5分ぐらい)の間に、もう次のバンドのセッティングが終わっちゃってる。しかし、それでも、まさじさんがMCで「最初は40分もらってたんやけど、それが30分になり、もっと縮めてくれと言われた」なんてことを言っておられたように、やっぱり時間は押せ押せ状態だったようです。それが証拠に、6時頃には終わるやろなァと思ってたのが8時過ぎてもまだやってるし(笑) でも、残すところ、あと2組だけ。天気予報じゃ午後から雨とか言ってたけど、霧雨みたいなのがササーっと来たぐらいで、こっちもなんとか持ったようです。

今日のラストは、大庭珍太さんと村上律さんの、それぞれソロ・セット。ギター弾き語りの珍太さんは初めて観ました。なんか河内音頭の穴々づくしみたいな歌をやってはりました。

さんはバンジョー抱えて、『春一番』で最後を静かに締めてくれました。9時ちょっと前に終了。

最初から観てた人には約10時間、わたしが着いてからでも8時間以上、いやはやしんどいライヴでした。しんどかったけど、その何倍も楽しめたので、めっちゃ満足。帰り道、頭の中で、♪ありやまのウーッ! ありやまのイェーッ! がいつまでもループし続けるのにはナンギしましたが(笑)

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