みやこの日常、世間の非日常

2001年に大ヒットした『陰陽師』の第2弾。野村萬斎、マジック伊藤、今井絵理子ちゃん、それに蛍雪二郎さん以外の主要キャストは前作から一新されてますが、ストーリーは基本的に同じ。安倍晴明の鬼退治のお話です。

今回の”あやかし”は、中井貴一扮する朝廷に滅ぼされた出雲族の生き残り、幻角。彼に動かされる”鬼”は実の息子の須佐（市原隼人）で、大願成就の末にスサノオに転生。”鬼”の餌食となるのが、これまた幻角の実の娘の日美子ちゃん（深田恭子）で、彼女は天照大神の生まれ変わり、なんだそうな。中井貴一は、悩みを抱えた善良な小市民を演じるより、こんな汚れ役の方が数百倍似合ってると思います。

似合ってるといえば、男勝りの姫に扮した深キョンも、稟とした姿勢がなかなかカッコ良く、美少女が男装する姿に激しく萌えるわたしとしては大いに満足。そのうえ、深キョンったら、半乳まで晒してくれるサービスぶりで更に満足。このあたりはさすが滝田監督、手慣れたモンやなと感心してると、なんのこたァない、エンド・クレジットで吹き替えやったことがわかって大いに落胆。『日本沈没』のラストで「見せてくれ」というセリフが無かったことに憤慨されてた小松左京さんのお気持ちがわかったような気がします（笑）

さて、女装道楽なサイトとしては、野村萬斎の巫女さんコスプレに触れぬわけにはいきますまい（笑） 須佐に食われて死んだ日美子ちゃんを天照大神として甦らせるため、晴明が天の岩戸の前で舞い踊るシーンがこの映画の最大の見せ場なのですが……

けっこうイケてます、萬斎の巫女コス。ただし、遠目に見る分には、ですが。アップにすると、これが全然イケてない。ヒゲの剃り跡クッキリで魅力半減。もともと綺麗な顔立ちやのに、なんでもっと綺麗に見せようとしないのか理解に苦しみます。映画なんやからプロのメイクさんが付いてるでしょうに、それぐらい簡単になんとかなったハズでしょ？ いざとなれば特殊メイクの原口智生さんもいてはることやし（笑） わたしら日頃、そのへんをいかにカバーするか試行錯誤しまくってるというのに、この苦労をちょっとはわかってほしいわ（魂の叫び） 次回作がまだあるのなら、ホンマに綺麗な女装姿を見せてくださることを切に望みます。